- ことばの種
ダンゴムシ騒動
子ども達の人気者、ダンゴムシ。
暖かくなってくると、センターの戸外遊びでも、子ども達がプランターや植木鉢の下を、覗き込む可愛らしい仕草が増えます。
ダンゴムシ大好きなAちゃん。
たくさん、たくさん見つけて、砂場遊び用のお皿やコップに入れます。
「見せてほしいよ」と(ことばでは言えず、黙って)近づくお友だちを、「だめ、Aちゃんの!」と振り払ったり、お友だちが持っているダンゴムシも、全部欲しくて取リたくなったり…。
4月下旬には、そのような姿がありました。
子ども同士のコミュニケーションの第一歩ですね。
身振りやことばで自分の思いを伝えるために、また、相手の気持ちがくみ取れない時には、どのようにかかわるとよいでしょうか?
職員間で話し合い、Aちゃんのダンゴムシを見せてほしくて近づく子には、職員が一緒に「見せて」とAちゃんに声をかけるようにしました。
「ダンゴムシを取られる心配はないんだな。」
「このお友だちも、ダンゴムシが好きなんだ。ぼくと一緒だね。」
ということがわかると、Aちゃん、快く見せてくれましたよ。
「見せて」と言えなかったお友だちも、「見せて」「かして」と言ったり、職員に仲介を求めたりすることが、できるようになりつつあります。
それから、お友だちのダンゴムシが欲しくなってしまう前に、Aちゃんを誘って、いっぱいダンゴムシを探しました!
お友だちの手元より、もっともっとたくさんダンゴムシがいるところを見つければ、お友だちの分を欲しがらずに済むんじゃないかと考えたからです。
この方法は、Aちゃんには有効でした。
お友だちに「見て」とダンゴムシを見せられると、職員を「ダンゴムシ探そうよ!」と、誘ってくれるようになりました。
更に、最近では、自分で見つけた、たくさんのダンゴムシを「はい、どうぞ」と、お友だちに分けてあげます!
優しい!
(戸外遊びの最後に、園庭の隅に逃がしてあげています。)
また、職員がどこを探していたか、どこで見つけたかを、参考にしているのでしょうか?
本当に上手に探します。
Aちゃんによると、「あったかい」ところ(日向)の、「(プランターなどの)下」に多いそうですよ。
たかがダンゴムシ、されどダンゴムシ。
お友だちとのトラブルの原因にもなり得ますが、こうして大人が適切に介入することで、コミュニケーションのきっかけや、「考える」教材にもなります。
子ども達にとって、興味のあること、大好きなことが、学ぶ原動力になるんですよ。
今回から、写真が変わります。センターの砂場にある藤棚を映しました。連休前には、花盛りでしたが、そろそろ実がつき始めました。
豆に似ていますね。
今は2〜3cm程ですが、秋頃には20cm程になり、黒い碁石のような種子が採れます。