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幸せであるために

幸せであるために

子育て(しつけ、教育、療育etc.)の、ゴールって何でしょう?

我が子が生まれる前、あるいは、乳児だった頃、私は子どもを「立派な大人」にすることがゴールなのだと思っていました。

最近、別に「立派」でなくてもいいかな?と思っています。

学歴、財産、地位…。

「立派」と評価される要素は色々あり、それらを手に入れることは、人生を豊かにする要因の1つではあるかもしれません。

ですが、そんなもの1つもなくても、かわいがってくれる年長者や、喜びを共有できる友だちに恵まれ、自分が「楽しい」と思える趣味・活動があり、幸せに笑って生きていてくれるなら、それにまさる「ゴール」があるでしょうか?

(本人が「幸せ」と思えるなら、上述したような、友だちや趣味だって、別になくても良いと思います。)

これは、私が我が子に対してだけではなく、センターとして、くじらの子ども達にかかわる時の願いでもあります。

集中して訓練に取り組み、何かができるようになることも、もちろん大切です。

けれども、「できるようになる」ことは、それ自体が目的ではなく、その子がより幸せに生きていくための、要素の1つに過ぎません。

例えば、もしも、地球上のすべての言語を、読み、書き、話し、聞いて理解することができても、相手の心を開くことができなければ、楽しいコミュニケーションは成立しません。

でも、反対に、言語は通じなくても、相手と同じものを見て笑い、同じ遊びを楽しむことができれば、2人は友だちになれるでしょう。

大好きな活動に、集中して取り組める場面が増えれば、それを理解し、見守ってくれる関係者が増えるでしょう。

子どもが幸せに生きるためには、苦手を克服させること(STでいうならば、発音練習、語彙学習等)より、今持っている能力を上手に活かす(ジェスチャー、表情等)方が、有効な場合があります。

自分の能力を活かすにも、やはり練習は必要で、時には大人が介入し、成功体験を積むことも大切です。

そのためには、個別での訓練だけではなく、普段の生活(集団での活動や、自由遊び等の保育場面)で適切に介入することが有効です。

STが保育に参加していることに、驚かれることも多い(初めて見学に来られた方は、私を保育士の1人だと思われるようです😄)のですが、センターでは、こうした理由から、STは保育場面にぐいぐい入ります(笑)

(ただし、「ここが伸びれば、もっと良いことがある!」という点に、アプローチしたい場合には、個別での訓練が向いています。)

子ども達が幸せであるために、私たちにできることは、何があるでしょう?

安心できる環境で、「楽しい🎵」と思えることに笑顔で取り組めること。

そして、そのことを理解し、応援してくれる大人に、あたたかく見守られて過ごすことが子どもにとっての幸せの1つだと思います。

子ども達の幸せのために、私たちも、日々、考え、職員同士、話し合いながら、取り組んでいます。

*今月の画像は「しゃしゃぶ」グミの実の1種です。酸味と渋みの奥に、ほんのり甘味があります。

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