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  • ことばの種

「まあ、いいか」

「まあ、いいか」

小さな子どもは、「いつも通り」が崩れるのが苦手なこと、多いです。

朝、登園したら、シール帳にシールを貼る。

自分の場所、自分の名前を書いてある席に座る。

決まった時間に、決まった活動をする。

…他にも、センターからの帰りに側溝を覗いたり、工事現場を見学したり。

こうした「ルーティン」ができないと、混乱してしまうことがあります。

(逆に、子どもたちが安心して過ごすために、「いつも通り」の生活パターンを作ることは、有効な取り組みの1つです。)

運動会が近づくと、練習のため、いつもと活動の流れや時間が変わることがありました。

また、園庭の木に毛虫が出たり、昼夜の寒暖差で体調を崩したりして、「いつも通り」ができないことも多かった、センターの子どもたちでした。

時に混乱して怒ったり、泣いたり、浮かれたり。

中でも、規範意識の高いAちゃんは、「いつもは、こうするのに、先生、違うこと言ってる!」「次は〇〇するはずなのに、どうしてしないんだ!」と、納得がいかず、怒ってしまうことがありました。

それでも、スケジュールカードを見て確認したり、「こういう理由で、今日はこうさせてね」と説明したりすることで、渋々納得してくれるようになっていました。

そして、運動会当日のことです。

この日は、保育室で使っている椅子を、園庭の、応援席に移動させていましたから、お部屋には、いつもの椅子がありませんでした。

机の配置も少し違っていて、Aちゃんがいつも座る位置には、先に登園した別のお友だちが座っていました。

それを見て、「あれ?」という表情をしたAちゃんでしたが…。

「うーん、なんか、いつもと違うんだけど。まあ、いいか」

と、別の場所に座って遊び始めました!

「まあ、いいか」

大人にとっては、なんでもないことばですが、子どもにとっては、「違う!」「こうじゃないと!」を容認できた、とても大きな意味のあることばです。

運動会、みんな、頑張りました。

そして、Aちゃんの「まあ、いいか」のように、保護者の皆さんからは見えないところでも、たくさんの「がんばれた🎵」があったんですよ。

こうした、表舞台には見えにくい成長についても保護者の方に共有していきますね。

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