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「うるさいなーって思った」

「うるさいなーって思った」

ある日のお昼寝の時間。

うまく眠ることができず、「うわーん!」と大きな声が出てしまうお子さんがいました。

(「うちの子かしら?ごめんなさい…」と思われた保護者さん、お気になさらず。

その日の活動、運動量、天候、子ども自身の体調や気分などで、お昼寝の時間に気持ちがたかまって泣いたり、怒ったりしてしまうのは、どのお子さんにもあることです。)

その日のAちゃんは、お昼寝前のトイレに行くタイミングがうまく合わなかったことから、気分が崩れてしまい、落ち着くまでに時間がかかりました。

Aちゃん自身も、たかぶった気持ちを持て余して、苦しんでいました。

さて、お布団が隣同士だったBちゃんです。

いつもは、お友だちの様子を気にしたり、職員の注意を引こうとアピールしたりしながらも、早い時間にスーッと眠ることが多いのですが、静かに隣のAちゃんの様子を見ながら起きていました。

「Aちゃんが寝ないで遊びに行くのなら、私も…。」という期待半分、声が気になって眠れないのが半分…といったところでしょうか?

この日は、Aちゃんが眠った後も、眠らず(眠れず?)、お布団の中から職員に話しかけます。

「Aちゃん、泣いてたね。」

「Aちゃん、なんで泣いとったん?」

「お声、大きかったねー。」等々。

でもね、Aちゃんを責めるようなことばは1つもなかったんですよ。

…次の日、Bちゃんのお母様から聞いたお話です。

Aちゃんが眠れなくて泣いてしまったことや、「先生が〜って言ってた。」等、お昼寝の時の様子を、お話したそうです。

その中でも、感心したのが、お母様からの、「それで、Bちゃんはどう思ったの?」という問いかけへの返答です。

「うるさいなーって思った」のだそうです(笑)

まず、子どもにとっては「どう思った?」という、Yes/Noや、単語で答えられない問いかけに、適切に答えるのは、難しいことです。

Bちゃん、ちゃんと問いかけの意味がわかって、自分のことばで答えることができたのですね。

それから、実は「うるさいなー」と思っていたのに、センターではそう言わなかったこと。

お友だちが泣いたり、大きな声を出したりすると、自分のことは棚に上げて(笑)、「うるさい!」「静かにして!」と怒ってしまうお子さんは、少なくありません。

Bちゃんも、少し前まで、泣いているお友だちに「もうっ、〜したらダメでしょ?」「うるさいねー」などと、思ったままを口にしてしまっていました。

Bちゃんの「内言(9/9『言語化することの効能』の記事参照)」の育ちと、社会性・お友だちを思いやる心の育ちを感じるエピソードでした。

(Bちゃんのお母様、ご家庭でのお子さんとのやりとりを教えてくださり、ありがとうございました。)

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